
車中泊に興味がある、やってみたいけど、自分の車でできるのだろうか。そんな疑問を持っている方も少なくないんじゃないでしょうか。
昭和ならまだしも、平成に作られた軽自動車なら、案外車中泊はできるもんです。
ひと昔前に比べると、最近の軽自動車の車内は結構広くつくられていることもあり、シートを倒してフルフラットになるならば、車中泊が可能な車は多いです。
我輩も、過去平成元年式タントで車中泊を始めました。
今は我が愛車「スペーシア」をへたっぴ車中泊DIYして半車中泊生活を営んでいます。
今回の記事では、軽自動車で車中泊するのにおすすめの車をご紹介します。車中泊をしたいので車を乗り換えようと考えている方のために、車選びの注意点や軽自動車での車中泊に必要な装備装備品も一緒にまとめていますので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです(^^)
記事の執筆者:匠 考太郎(たくみ こうたろう)
おもに車中泊を主とするアウトドア関連の記事を執筆している自称”車中泊ライター”。ライター歴4年目になる副業ライターで、自身も半車中泊生活を送っている。
本業はコンビニ店長、アニメをこよなく愛し、仕事が終われば車内に引きこもり自分の時間を有意義に送る生活をしつつ、たまにフラッと車旅に出かける。仕事の執筆も車内で行う引きこもり中年オヤジ。
車中泊におすすめの軽自動車3選

「軽自動車で車中泊がしたい」
と、言っても車中泊のためだけに車を乗り換えたり、今普段使いで利用している車を車中泊専用車にしてしまうのは実用的ではないでしょう。そのため、現実的には通勤や買い物など普段使いにも利用でき、休日を利用して車中泊を楽しめるようにしたいと考える方がベスト。
そういった自分のライフスタイルに合った使い方ができる車が合っていると我輩は考えます。ここでは車中泊経験豊富な我輩が選んだ軽自動車をご紹介します。
車中泊におすすめの軽自動車はこれだ!「スペーシア」

はい。自分が今乗っている車「スペーシア」が今まで乗ってきた軽自動車の中でダントツだと思います。ただ、我輩が現状乗っているスペーシアはちょっと古い平成26年式なため、現行モデルではありません。現行モデルの方がもっと広くて乗りやすいと思います。
[SPACIA 2025年度新型]

新型はこんな感じ。グレードによって多少形状は異なるが、車中泊において言うなれば車内の広さにおいて抜群の広さを兼ね備えていると言っても良いでしょう。
また、我輩のように車中泊仕様ににしてしまう必要はありません。(普段使いもできる方が良い)
通勤や買い物など普段使いにも使えるようにしておくと、とても柔軟に使用できる軽自動車だと思います。

参照元:
https://www.suzuki.co.jp/car/spacia/
ただ、スペーシアはあくまでも”例え”だと思ってください。着目してほしいのはカタチです。
「スーパーハイトワゴン」
という枠組みにある軽自動車がベストだと思っています。
条件で言えば、”フルフラット”になって、左右別々にシートアレンジが工夫できるモデルであること。
下記にスペーシアの車内の広さをまとめていますので、参考にしてください。
[車内の広さ]
| スペーシアの車体寸法 | |
| 全長×全幅×全高 | 339.5cm×147.5cm×178.5cm |
| 室内長×室内幅×室内高 | 217.0cm×134.5cm×141.5㎝ |
| 荷室長×荷室幅×荷室高 | 約31.0-130.0cm× 約127.0cm×約119.0cm |
ここで着目したいのは、室内長です。
この長さが200cmくらいはないと、フルフラットにしたとき足を曲げずに寝ることができないのです。身長はひとそれぞれなので、自分の身長できちんと横になることができるかは
見定めておいた方が良いでしょう。
我輩の身長は約173cm。室内長は217cmあるので、数字的には余裕があるように思えます。荷物を載せたりしなければならないこともあるため、これくらいの余裕はないと寝られないのが現状です。我輩は車中泊DIYで完全フラットにしてありますが、平成元年式タントではフルフラットにしただけでは真っすぐ寝すことができませんでした。
フルフラットはマストですが、実際に横になって可能なかどうかはチェックしておきましょうね。
〇スーパーハイトワゴンで車中泊をするメリット
[スーパーハイトワゴンのおすすめ車種一覧]
| おすすめ車種 | 公式サイト |
|---|---|
| ダイハツ新型タントカスタム | https://www.daihatsu.co.jp/lineup/tanto/ |
| ホンダN-BOX | https://www.honda.co.jp/Nbox/ |
| 日産ルークスハイウェイスター | https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/roox.html |
| マツダフレアワゴン | https://www.mazda.co.jp/cars/flair-wagon/ |
あと、補足で付け加えるのであれば、車旅がしたいのであれば、「ターボ車」を選ぶべきだと我輩は痛感しています。今のスペーシアは、実はノンターボ車。
山道がかなりキツイ(汗)
平坦な道を走っている分にはとくに問題はないのですが、長距離ともなると運転の疲労度はかなりのもの。
過去のタントがターボ車だったこともあり、古くてもターボの加速力はあなどれないと思いました。また、スーパーハイトワゴンは軽自動車でも重たい車でもあるので、その加速力の物足りなさは痛感してしまいます。
手軽にソロ車中泊旅ができる軽SUV「三菱デリカミニ」

参照元:
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/delica_mini/design/index.html
次に軽自動車でおすすめなのが軽SUVの「三菱デリカミニ」です。
軽SUVは、その特徴であるタフな外観や悪路走破性、アウトドアに適した機能を備えた車種です。コンパクトで小回りが利き、燃費や維持費が比較的安いという軽自動車のメリットを持ちながら、最低地上高を高くしたり、デザインをSUV風にしたりしている点が特徴です。
我輩はその中でもとくに気に入っているのが三菱デリカミニなのです。
SUV風でタフなデザイン、軽自動車とは思えない広さと使い勝手の良い室内空間。
そして悪路走破性の高い本格的な4WD性能と充実した安全装備にあります。街乗りからアウトドアまで幅広く対応できる、実用的で頼りになる軽自動車です。

参照元:
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/delica_mini/design/index.html
たまに一部ではスーパーハイトワゴンにも分類されたりしているようですが。この”カッコ可愛い”フェイスデザインがドストライクだったし、インテリアも気に入っていますね。
アウトドアに特化した軽自動車というイメージの強いデザインだけでなく、装備も充実しています。
電動スライドドアや撥水加工済みのシート、後部座席を畳むことで大容量になる積載量のようなアウトドアに必要な機能がしっかり備わっています。
もちろん走行性能もアウトドアに特化しており、大径タイヤによる走破性高さや、安定性の向上も魅力的。また、汚れた際の手入れのしやすさ、ラゲッジスペースの開口部の広さもうれしいポイントです。
車中泊がしたい方が普段の街乗り性能と合わせてアウトドアシーンでの活躍を期待している方にオススメです。
[車内の広さ]
| デリカミニの車体寸法 | |
| 全長×全幅×全高 | 339.5cm×147.5cm×178.5cm |
| 室内長×室内幅×室内高 | 231.5cm×133.5cm×140cm |
| 荷室長×荷室幅×荷室高 | 約35.5-67.5cm×約111cm×約108cm |
室内長(231.5cm)はスペーシアよりも長く、軽く200cmを超えていますので、身長の高い男性の方でも足を延ばして横になることができます。また、デリカミニは後部座席を折りたたんで荷室と繋げられるので、荷室の寸法丸々フラットにすることも可能。
だからめちゃくちゃ広い。車中泊マットを活用すれば、手軽に2人分の寝床を確保することも可能です。
〇軽SUVで車中泊をするメリット
これらを見るに、スーパーハイトワゴンよりも車中泊などのアウトドア向けに。個性を色濃く出しているモデルが多いことがわかります。
我輩的にはちょっと趣味を色濃く出したい。でも通勤や買い物にも使うことのできる車。
というイメージがありますね。
[軽SUVのおすすめ車種一覧]
| おすすめ車種 | 公式サイト |
|---|---|
| ダイハツタフト | https://www.daihatsu.co.jp/lineup/taft/ |
| スズキスペーシアギア | https://www.suzuki.co.jp/car/spacia_gear/ |
| 三菱ekクロス | https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/ek_x/ |
車中泊仕様DIYにおすすめは軽バン「ホンダ N-VAN」

参照元:
https://www.honda.co.jp/N-VAN/webcatalog/design/
本格的な車中泊仕様にして”車中泊車”にしたい方には軽バンをおすすめしたいです。その軽自動車でも圧倒的な広さが車内を”まるでミニキャンピングカー”のように仕立てることも可能。
その軽バンの中でも「ホンダ N-VAN」が我輩のイチオシ。
助手席側のピラーレス構造と、助手席を倒して床面をフラットにできる点から、長物やバイクの積載、そして車中泊などの多様な用途に対応します。また、商用車として最適化された走行性能や、静粛性の高さも特徴です。

参照元:
https://www.honda.co.jp/N-VAN/webcatalog/design/
軽バンならね。
ほかにもあるじゃないか。という声も聞こえてきそうなのですが、着目してほしいのはインテリアなのです。商用車っぽくないのが良いんです。
また、運転席シートは腰への負担を軽減するよう設計されており、長時間の運転や頻繁な乗り降りにも配慮されています。
[車内の広さ]
| N-VANの車体寸法 | |
| 全長×全幅×全高 | 339.5cm×147.5cm×194.5cm |
| 室内長×室内幅×室内高 | 263.5cm×123.5cm×136.5cm |
| 荷室長×荷室幅×荷室高 | 約133cm-151cm×約123.5×約136.5 |
室内長はおすすめ軽自動車の中でダントツ。この広さは圧倒的です。
ただ、本格的な車中泊仕様にするのであれば、寝床以外にもくつろぎスペースを確保しなければなりません。テーブルや収納スペース、装備品の置き場所などを踏まえると、この広さでも結構いっぱいいっぱいになってしまいます。
車内で生活ができる最低限の装備を揃えて何とか。
ではないでしょうか。軽自動車の限界ってやつですかね(^^;)
長期的な車中泊旅をしたい方におすすめの軽自動車として考えるなら”軽バン”が一番でしょう。
〇軽バンで車中泊をするメリット
ある意味、我輩の夢の車でもあります、軽バンは。スペーシアを車中泊DIYしたところで完全フラットが実現できたものの、車中泊仕様だと”一人乗り”になってしまいました。
これが軽バンであれば、寝床以外に秘密基地っぽいアレンジもしやすいくらい広い空間が後方にできあがるのですから。それに天井がね。スーパーハイトワゴンでもまだ低いなって感じることもあるんです。
天井に収納スペースをつくっちゃったから余計かもしれないですけど。
軽バンなら天井収納つくっても余裕じゃないですかね。もうある意味”小さな書斎”も不可能ではありませんからね(笑)
[軽バンのおすすめ車種一覧]
| おすすめ車種 | 公式サイト |
|---|---|
| スズキ エブリイ | https://www.suzuki.co.jp/car/every/ |
| ダイハツ ハイゼットカーゴ | https://www.daihatsu.co.jp/lineup/cargo/ |
| ダイハツ アトレー | https://www.daihatsu.co.jp/lineup/atrai/ |
結局のところ、車中泊において車内寸法の広さで決めるのも大事だが、一番は車のデザインです。自分が愛車として気に入るかどうかは結構”見た目”が重視されると思います。
この3つを及第点とれる車を選ぶと良いでしょう(^^)
車中泊におすすめの車選びの3つの注意点

あなたが望む車中泊ができる車選び。そして、現状乗っている車で車中泊をしようとしている方に、3つの注意点をまとめています。
車中泊旅がしたいのであれば、それをサポートする装備品も必要になるかと思います。
現状の車で車中泊がしたいのであれば、「ないなら付け足せばよい」という考えでOKです。たとえば、我輩のスペーシアには「ドライブレコーダー」がついていませんでした。
だから、自前で取り付けました(笑)
という具合です。その点踏まえて、完ぺきを求めずとも後付けでどうにかなるならという考えで、注意点を踏まえて車選びをしていきましょう(^^)
自分のライフスタイルは絶対崩さない
自分のライフスタイルに問題が生じる車中泊では、本末転倒?になってしまうので、装備品を制限するとか。何かを諦めるとかして対策を考えましょう。
たとえば、我輩のようにスペーシアを車中泊仕様にした結果、一人乗り仕様になってしまい家族が利用できなくなった。とかね。
ま、使えないことはないですよ?
分解できるように組み立てたので、一部を組み立て直せば助手席が復活できるように作ったので。
でも、家族からすれば、「趣味車になっちゃったじゃないか」と言われても仕方ありません。
このように、不具合にならない程度に抑えておいた方が良いでしょうね(笑)
普段は通勤や買い物に使っていて、不自由がない程度に車内を変える。または、簡単手軽に車中泊仕様になるカスタマイズの方法もあるので、挑戦してみてください(^^)
車中泊の車選びに大切なのは”広さ”と”車種の性能”
車中泊で一番重要な要素は、”寝床が確保できる広さを有していること”です。
寝床がつくれる広さがあれば、車中泊は可能です。
あとはその”車の性能が車旅に支障がない”こと。1泊2日のプチ車中泊旅でも、最低限必要な「ナビ」や「ドライブレコーダー」のようなサポートアイテムは車に装備されていることが望ましいでしょう。
軽自動車の車中泊は極論「シンプル・ザ・ベスト」
軽自動車の車中泊において、車内の広さには限界があります。あれもこれも必要だからと言って荷物を持ち込むと、その荷物のせいで寝床が確保できなくなることも。
だから、荷物を積み込む前に、「本当に必要なのか」を考えことが大切です。
持ち込む荷物は必要最低限。できるだけシンプルに考え、不必要と思われるものは持って行かないようにしましょう。
車中泊におすすめ!軽自動車に装備すべき装備品

最後に、手軽に軽自動車で車中泊をするために必要なアイテムをご紹介します。ホントに最小限のアイテムなので、あなたが車中泊をしたときの、車内での時間の過ごし方によって必要なものを追加して頂ければと思います。
車中泊と言えば、一般的には「車の中で寝泊まりしながら旅を楽しむ」スタイルのことを指しますが、充実した車内での時間の過ごし方ができたら、旅も楽しいですよね。
我輩の場合だと、スマホやタブレットを持ち込んで、晩酌しながら好きなアニメや映画を見て時間を過ごしています。
ときには自分で簡単な車中飯を車内で作ったりも楽しいですよ♬
寝袋(シュラフ)
車内で就寝するときに使用する、キャンプでもよく使われている「寝袋」は、車中泊においても欠かせないアイテムです。布団を車内に持ち込む方もいらっしゃいますが、軽自動車は車内の広さが限られていますので、布団は片付けにくくかさばってしまいます。
寝袋であれば、クルクルっと丸めて収納袋に詰め込めば、コンパクトになりかさばりません。
これが、車中泊で寝袋を使うメリットです(^^)季節に応じて2種類ほど持っておくと、気温に応じて使い分けができるので便利ですよ♬(春秋用と真冬用)
寝袋のことをくわしく知りたい方はこちらの記事も読んで頂ければ幸いです。
aniblo.info
サンシェード(目隠しカーテン)
サンシェードは、フロントガラスから車内を覗かれることを防ぐ役割も果たします。
ドライブ休憩や、夏のキャンプで車中泊をするときに使用すると、外から覗かれる心配がありません。 車内を覗かれないため、車上荒らしの標的になりにくく防犯効果もあります。
我輩は、車種別のフルセットを活用しています。※後方部分はつけっぱなし。
重宝していますが、吸盤貼り付けタイプは吸盤が劣化してくるとよく外れるようになるため、定期的な交換が必要ですね。でも、車内温度を保護してくれるのでものすごく助かっています。
以上がサンシェードの役割とメリットになります。
フロント部分はご紹介にあげている傘タイプの方がおすすめですね。吸盤タイプだと、丁度車検シール部分に吸盤の位置が重なってしまうことがあるため、取付けてもはがれやすいです。
折り畳み式テーブル
折り畳みミニテーブルは、車内で飲食するときや、くつろいでいるときの小物置きとして利用します。
我輩は、アウトドア用品のものではなく自宅で使用するタイプのものの方が使いやすかったです。軽自動車なので、大きいものはかさばってしまうため小さい一人用のものがベスト。
高さ調節機能を備えた製品も多く、機能性の高さも選ぶポイント。
まとめるとこんな感じ。車内でどう時間を過ごしたいかにもよりますが、長期的に車中泊を楽しみたい方は機能性も重視して選んだ方が良いでしょう(^^)
モバイルバッテリー(ポータブル電源)
モバイルバッテリーはスマホやタブレットをなどの電子機器を充電するために必要な車中泊においては必需品とも言えるアイテムです。車中泊で停泊中は基本的にエンジンを切って車内で過ごすため、カーバッテリーは使用できないと考えた方が良いでしょう。
車中泊で電化製品を使いたいのであれば、AC100V電源を利用できる「ポータブル電源」がおすすめ。少々お高い装備品ではありますが、防災対策も兼ねて購入するとすれば、価値ある買い物だと思います。ポータブル電源は、モバイルバッテリーよりも容量が大きく、電気ケトルや炊飯器、扇風機やポータブル冷蔵庫など、車内空間をより充実したものにすることが可能になります。
軽自動車に積み込むのであれば、コンパクトで手軽に持ち運べる1000W以下のポータブル電源が容量や大きさ的にも丁度良いと思いますよ♬
「モバイルバッテリーだけでは電力不足を感じる。」
「モバイルバッテリーの数が無駄に増えてしまう。」
まとめ:車中泊におすすめの車は自分の愛車

最近の車で、平成後期の型の軽自動車であれば、あなたが今乗っている車でも車中泊可能な車は多いです。車中泊がしたいからと言ってわざわざ車の乗り換える必要性はありません。
「車の乗り換えるきっかけに車中泊を始めてみようかな。」
という方であれば、ぜひスーパーハイトワゴンや軽SUVをおすすめしますね(^^)
今回の記事では、車中泊ができる軽自動車のおすすめをまとめました。これから車中泊をされる方は、一緒にまとめている注意点や必要装備を参考にしてみてください。
「まずはやってみる」
で、手軽に始めてみれば良いと思います。キャンプと違ってそれほど難しくもないので。
我輩の記事がお役に立てたら幸いです。